【制度比較】職業訓練校と教育訓練給付金の違いとは?【支給タイミングも徹底解説】

職業訓練校体験記
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職業訓練校と教育訓練給付金。
どちらも「国がサポートしてくれる学びの制度」ですが、実は対象者や内容、支給タイミングが大きく違うことをご存知ですか?

私自身、訓練校の制度や教育訓練給付金の概要を理解していたつもりでいたのに、いざ職業訓練校に通ってみて、
「すぐもらえると思っていた給付金が、全然すぐにもらえなかった!」
という、思わぬタイムラグに焦った経験があります。

そこでこの記事では、

・職業訓練校と教育訓練給付金の制度の違い
・それぞれのお金の流れ(支給タイミング)

を、わかりやすく解説します。

訓練校や教育給付金を検討している方が「思ってたのと違った!」とならないよう、しっかりと情報をお届けできればと思います。

職業訓練校とは?【お金の流れも含めて解説】

職業訓練校は、失業中の求職者を対象に、就職に役立つスキルを無料で学べる制度です。
学べるスキルはオフィス事務・IT・医療・建築・介護など様々。
授業料は基本無料で、交通費や受講手当、失業給付金の延長支給など、経済的なサポートも受けられます。

▶︎ 職業訓練校について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!

給付金振り込みのタイミング

ただし、給付金は「通い始めたらすぐに支給される」というわけではありません。
実際は、

・1ヶ月間訓練校に通う
・翌月の月初に、先月の出席日数を確認して学校に書類提出
・学校がその書類に不備がないか確認して、ハローワークに給付金申請
・ハローワークが書類を確認受理したのち、口座に振り込み

という流れで支給されます。
つまり、手元に振り込まれるまでに実質1〜2ヶ月程度かかることになります。

私がひっかかったタイムラグ

私は会社を退職後、職業訓練校に4ヶ月通っていました。
自主都合退職だったため、本来は3ヶ月の給付制限期間がある状態。

給付制限期間は職業訓練校に行くことで解除されるため、

「来月には給付金もらえるぜ〜yeah♪」

なんて浮かれてたのですが、この説明を受けて「えっ、そんな時間かかるの?!」とめっちゃ焦った記憶があります……

冷静に考えれば「通った実績を確認して支給」というのは当然の流れなのですが、言われるまで全く気づかなかったですね。

給付金を前提にして生活設計している人は、タイムラグに注意してください。

給付制限期間とは、自主都合で退職した場合に「一定期間は失業給付を受け取れない」という制度です。2025年4月から自主都合退職の給付制限期間は2ヶ月に短縮されました。

教育訓練給付金とは?【制度の仕組みとお金の流れ】

一方、教育訓練給付金は、雇用保険に一定期間加入していた人が対象の制度です。
指定されたスクールや講座を受講し、修了した場合、支払った学費の20〜最大70%が補助されます。
対象となる分野は職業訓練校と同じで、こちらもオフィス事務・IT・医療・建築・介護など様々。

ただし、こちらもすぐに支給されるわけではありません。
受講修了後に申請し、審査を経て支給されるため、お金が手元に届くまでには数ヶ月かかることが珍しくありません。

また、対象講座は限定されているため、厚生労働省の教育訓練給付制度検索サイトで必ず事前に確認しましょう。

▶︎教育訓練給付制度 対象講座の検索はこちらから(厚生労働省公式サイト)

▶︎ 雇用保険について詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ!

職業訓練校と教育訓練給付金、どっちがいい?【比較まとめ】

「じゃあ、職業訓練校と教育訓練給付金、どちらが自分に合っているんだろう?」
そう思った方のために、主な違いを一覧表にまとめました。

比較項目職業訓練校教育訓練給付金
主な対象者失業中の求職者雇用保険加入者(在職・失業どちらも可)
費用負担授業料無料(一部自己負担あり)受講料自己負担(終了後に補助)
もらえるお金通学手当・受講手当・失業給付延長など学費補助のみ
給付金支給タイミング訓練開始後→1ヶ月後に申請→支給(約1ヶ月半〜2ヶ月)修了後に申請→支給(数ヶ月後)
その他注意点出席率8割未満で強制退校&支給停止リスクあり講座未修了だと補助金対象外

単純な金銭的負担やスピード感だけでなく、自分の今の状況(失業中か在職中か)や、学びたいスキルに応じて選ぶのが大切です。

【重要な注意点】
・職業訓練校に入校中は、教育訓練給付金は併用できません。
・教育訓練給付金は「自主的なスキルアップ講座」に対する補助金のため、国主導の職業訓練とは別扱いです。

職業訓練校を卒業後に、教育訓練給付金を利用して民間スクールに通うことは可能です(雇用保険加入歴が一定期間あることが条件)。

教育訓練給付金を受給後に退職し、失業して職業訓練校に通うことも可能です(ハローワークで就職意思の確認はされます)。

まとめ:制度の違いを理解して、自分に合った道を選ぼう

職業訓練校と教育訓練給付金は、どちらも国がサポートしてくれる素晴らしい制度です。
でも、

・対象者
・支援内容
・給付金が支給されるタイミング

が、大きく異なるため、制度の特徴を理解して、自分に合った選択をすることが大切。

特に、支給までの時間差を見落としてしまうと、生活設計に影響を及ぼすこともあります。
焦らず、制度を上手に活用してスキルを身につけ、自分の未来を切り開いていきましょう!