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【40歳で無職になる】「仕事を辞めたい」の裏にあった本当の気持ち

退職
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ちょうど一年前のこの時期、趣味仲間と旅行に出かけました。
そして旅行をキッカケに自分の時間の使い方や生き方そのものを見直すこととなり、その結果、

「自分の好きなことだけして生きていきたい」

という気持ちが強く芽生え、退職を決意。
この選択が私の人生を大きく変えたと、日々の至る所で感じます。

旅行に行き、「好きなことだけして生きたいなぁ」と考え、会社を辞める。
「人生舐めてるのか?」と捉えられかねない考えと行動ですが、私の中では筋の通った、「こうするしかなかった」という結論でした。

仕事と働き方に悩み、「仕事を辞めたい」と悩んでる方に、ひとりの例として読んでもらえたらなと思います。

仕事を辞めたい!でも…

まず、大前提として、私の職場はスーパーブラック労働環境でした。
日常的な上司のパワハラ。
人間関係によるストレス。
慢性的な人手不足ゆえのオーバーワーク。

唯一の救いは業務が好きなジャンルであったこと。
それだけで5年間頑張ったけれど、退職を決める前の約半年間は心身ともに限界を迎えていて、ほぼ毎日「もう辞めたい」と言いながら働いていました。

毎日吐きそうな気持ちで出社し、泣きたくなるのを堪えて業務をこなす。
帰宅後は翌日のことを考えて鬱々とした気持ちになり、まともに眠れずに寝不足で朝を迎える。

その繰り返しで情緒不安定なのがデフォルト。
精神的にも体力的にも余裕のない毎日でした。

私が会社を辞めなかった理由

そんな状態でも、辞めずに働いていた理由は大きく2つあります。

・ 私が辞めると、後輩が私の代わりになる
・ 今と同じ条件で再就職できる保証がない

私は高校を卒業してから36歳までフリーター生活をしていました。
35歳の誕生日、独身で結婚予定もないことから「自分は多分一生独り身だから、歳を取っても安定して働けそうな事務職正社員になろう」と一念発起。
それで就職を決めたのに、ここで退職して再就職できなければまたフリーターになってしまう…

それに、私が退職したら、私の仕事は全て直属の後輩1名が引き継ぐことになる。
そうなれば後輩もきっと同じようになる。
そんな可哀想なことはしたくない。

将来への不安と、後輩への気持ちから、「辞めたくても辞められない」と何もできずにいました。

転機は二泊三日のクライミング旅行

そんなある日、趣味のクライミングで知り合ったグループ内で「小川山へ行かないか?」という話が持ち上がりました。

小川山というのは長野県と山梨県の間にある山で、「日本のヨセミテ」「クライミングの聖地」とも呼ばれる超有名なクライミングスポットです。

その頃の私といえば、月に1度クライミングができていれば良い方。
気力も体力も削られ、情緒不安定なのが当たり前で、クライミングを楽しむ余裕は全くありませんでした。

そんな状態だったけれど「小川山へのクライミング旅行」という響きはとても魅力的で、この時ばかりは二つ返事で参加を決め、この旅行を心の支えにして生きていました。
大袈裟でなく、本当に。

忘れかけていた「心から楽しい」と感じる気持ち

初めての小川山クライミングは、とても楽しかったです。

朝起きたら岩場に向かい、疲れるまで登る。
疲れたら宿に戻って眠り、朝が来たらまた岩場に向かう。
クライマーにとって、これ以上ない贅沢なルーティンでした。

トライした課題が程よいグレードだったこと。
いつもは一人でトップするリードクライミングで、パートナーと一緒にトップし同じ光景を眺めたこと。
外岩クライミングもクライミング旅行も何度も経験したけれど、さまざまな要因が重なり、一段と思い入れのある時間となりました。

仕事は完全に忘れて、ただただ大好きな人たちと大好きなクライミングに打ち込み、美しい自然に触れ、いつぶりかに心の底から楽しいと思い、「生きてるって素晴らしい」と感じた3日間でした。

同じ岩の別課題にトライしていた女性が激強で、先輩が話しかけたらBJC優勝者の中村真緒選手だと判明!!
私のトライ中、「ガンバ」って声かけしてもらったことは一生忘れません…!

帰り道で気づいた「自分の本当の気持ち」

そんな、一生の思い出に残る楽しい旅行から帰る日。
帰阪中の車の中で、開口一番に発した言葉は

明日からまた仕事か…嫌すぎる

すぐに我に返って、我がことながらドン引き。

どんなに楽しい時間を過ごしても、現実に戻ると秒でネガティブな気持ちに支配されてしまう。
私は、この先もずっとこうなのかな?
そんな人生嫌すぎる。

・「世の中にある、“楽しいこと”をもっと経験したい」
・「毎日を、“今日もいい1日だった”と心から思えるようにしたい」

・「毎日好きなことをして生きていたい」

そう考えたときに初めて「会社を辞めたい」という漠然とした気持ちが、

「自分の時間を、これ以上会社に奪われたくないから会社を辞めたい」

という明確な理由を持った気持ちに変化しました。

「辞められない」から「どうやって辞めるか」へ

自分の時間を会社に奪われたくない。
会社を辞める理由が明確になっても、すぐに退職を決めたわけではありません。

しばらくは、それまでと同じように「辞めたい」と思いながら働いていました。

だけどこの頃はもう、「辞めたくても辞められない」と嘆くのではなく、「どうしたら退職できるか?」ということで頭を悩ませていたと思います。

会社や親にどう切り出すのか。
辞めたあとの生活費はどう稼ぐのか。
金銭的余裕はどれくらいあるのか。
無職という肩書きで、堂々と人に会えるのか…

また、後輩については

「私は私の人生を生きるから、後輩も仕事が嫌になればそうすればいい」

と、悪く言えば切り捨て、よく言えば自分最優先の考えに切り替わっていました。

千載一遇のチャンスを掴む

そしてある日、仕事で少し大きめのミスをしてしまいます。
ミスしたことに落ち込みつつ、それよりも

「今辞めると言ったら逃げたと思われそう」
「ほとぼりが冷めるまで退職話はおあずけだな」

と、せっかく決めた退職を先送りにするしかない事実にかなり落ち込んでいたのですが…
人生苦あれば楽もある。
この直後に千載一遇の退職申告チャンスが巡ってきました。

普段の私なら、「ミスしたばかりだし」「やっぱりまだ不安だし」と、気持ちを飲み込んでいたと思います。
でもこの時はそんなことを考える間もなく、驚くほど自然に退職の意向を伝えていました。

その結果、小川山の旅行から3ヶ月後に円満退職する運びとなりました。

本当に、自分でもびっくりするくらいの円満退職でした。
言い出す機会があったこと。
そして、それを見逃さなかったこと。
全て、運が味方をしてくれたとしか思えません。
このミスも含めた退職までの道のりは、別記事でまとめています。

退職で手に入れたもの

退職後は、情緒不安になることがなくなりました。
それを象徴するのが、パートナーに何度も言われた「全然泣かなくなって安心した」という言葉です。

ストレスがなくなり、安定した精神状態

退職前はストレスや不安から涙することがしょっちゅうでした。
だけど退職後は、ストレスも不安もなく、心は常にフラットな状態。

自分でも泣かなくなった自覚はあったけれど、一番身近な人に「安心した」と言われるくらいわかりやすく変わったんだなと思い、とても印象に残っています。

心の余裕と、穏やかな暮らし

また、

・朝起きて、パートナーと「おはよう」と挨拶を交わす
・天気がいいだけで、気分も良くなる
・近所を散歩するたびに、話題が見つかる

こんな、“何気ない日常”に幸せを感じる余裕も生まれました。

今の生活に一切不安がないといえば嘘になるし、まだまだ将来に不安を感じる日もあります。
だけど、それでも会社勤めの頃に比べたら、ずっと穏やかな気持ちで毎日を過ごせています。

自分軸の考え方

私には同棲中のパートナーがいます。
だから仕事を辞める前は、

・「無職になったら周りにどう思われるんだろう?」
・「彼氏に寄生して遊んでると思われたら嫌だ!」

こういった、いわゆる世間体を気にする気持ちも抱えていました。
だけど今は、世間体なんかまったく気になりません。

私自身が今の生活に納得している。
彼は彼の基準でそれを受け止め、一緒にいてくれる。
だから、私たちはこれでいい。

心に余裕ができたからこそ、世間一般にとらわれず、自分主体の考え方ができる。
自分軸で物事を考え、行動ができるようになったなと思います。

とはいえ彼の優しさにあぐらをかくのではなく、私を支える日々を後悔させないよう、きちんと成果を出して一生をかけてこの恩を返していく所存です!

仕事を辞める選択は正しかったのか?

「辞めたい」と思ったら、辞めるのが正解なのか。
一概にそうとは言えませんが、私にとっては間違いなく正解でした。

無職無収入で貯金頼りの日々

「自分の好きなことでお金を稼ぐ」
「好きなことをして生きていく」

そう決めて退職したけれど、今日まで1円も稼げておらず、現状ではひたすら貯金がなくなっていく日々です。

これがいつまで続くのか。
ここから抜け出す日が来るのか。
はっきり言って、わかりません。

ここだけ見ると、「仕事を辞めたのは正解だった」とは到底思えません。

私にとっての「正解だった」と断言できる理由

だけど、少なくとも今は、望んだように自分の時間を毎日100%自分自身のために使えています。
自分がやりたいことに心ゆくまで打ち込めること。
そして、毎日心から笑って過ごせること。

これらは全て、私に取ってはお金より価値のあるものです。
そして、会社を辞めないと手に入らなかったものでもあります。

だから、会社を辞めるのが正解だったと断言できます。

「辞める未来」と「辞めない未来」両方を考える

もし今あなたが、「仕事を辞めたい」と思ってるなら。

「辞めたらどうなるんだろう?」という不安を抱えるのは当然だと思います。
でも、それにばかり捉われず、「辞めなかったらどうなるんだろう」ということも考えてほしいなと思います。

私の場合、辞めることに対して抱えていた不安は

「再就職できないかもしれない」
「生活費を稼げないと生きていけない」

でした。

そして、辞めない場合の未来は

「お金はあっても、他の日無気力も体力もない、精神を病み続ける毎日」

正直、40代なら仕事は選ばなければ何かしら見つかるだろうと思っています。
正社員になれなくても、派遣やバイトで日銭を稼げれば、それで良い。
それに比べたら、辞めない未来の方が絶望的…

こんな風に、2つの未来を想像して比べると、不安を抱えながらも前に進む気持ちになれるかもしれませんよ。

辞めない場合の未来が、辞める不安より悪くなければ、辞めずに現状を良くするよう考えていけばいいと思います。

まとめ:「仕事を辞めたい」は、より良い未来を目指すから生まれる気持ち

「仕事を辞めたい」。
その理由は、人それぞれだと思います。

業務内容が好きじゃない。
人間関係がしんどい。
労働環境や給料が良くない。
仕事に楽しみを見いだせない。

でも、どんな理由であれ、「辞めたい」の裏側には「今より良い生活がしたい」という気持ちがあると思います。

私の場合、その「今より良い生活」は、「自分の時間を誰にも奪われず、100%自分で使うこと」でした。
そして、それを退職で実現させた。

今の生活に不安がないわけではありません。
それでも、自分が思うように進み、毎日笑える今が、泣いてばかりだった頃より悪い未来につながっているとは到底思えません。

だから私は、あのとき会社を辞めてよかった。
そしてこれからも、この選択を「正解だった」と言えるような人生を歩んでいきたいと思います。