恋愛と結婚は別物。
大昔から、恋愛と結婚の違いは数々語り継がれてきました。
価値観の一致もその一つです。
毎日の生活を共にする結婚生活において、価値観は何よりも重要。
外から見ればささいなことでも、当人同士からすれば、離婚に発展しかねない問題になるかも……
今回は、そんな「価値観の一致」による相性の良さを実体験ベースでお話しします。
恋愛や結婚だけでなく、人間関係全般において「相性」を考えるヒントになれば嬉しいです。
はじめに:一緒に暮らす上で、「価値観」は超重要
一緒に暮らしていくうえで、もっとも大切なのが「価値観の一致」だと思います。
どんなに好きな相手でも、どれだけ共通の趣味が合っても、どれだけ優しくしてくれても、価値観がズレていると、日常生活の中でモヤモヤが積み重なってしまうからです。
たとえば、
・外食の頻度や、費やすお金の感覚
・趣味の頻度や、費やすお金の感覚
・個々の時間と、一緒にいる時間の配分
・有言実行タイプか、不実行タイプか
・洗濯や掃除を、毎日するかまとめてするか
・朝ごはんは米派、パン派、食べない派のどれ
・家事育児に、偏った考え方を持っていないか
・与えられたタスクをすぐ処理するか、後から処理するか
こうした些細なことが、積み重なるとじわじわストレスになっていきます。
だからこそ、価値観が合う人と一緒にいることは、想像以上に心地いい。
日常の細かい選択に対して「無理に合わせなくてもいい」「本音を伝えても喧嘩にならない」と感じられるのは、何にも変え難いものがあります。
私が重要視していた3つの価値観
数ある価値観の中で、私が重要視していたのは以下の3つ。
1:お金の価値観
最重要項目。
私の金銭感覚は、一言で言うなら「コツコツ倹約貯蓄型」。
なるべく月の予算を守り、無駄遣をせずに貯蓄する。
その上で、交際費はなるべく渋らないけど、自分にかけるお金は削る。
そんな金銭感覚だったので、外食費や交際費が異常に高い人、貯蓄の少なそうな人、浪費家は絶対に嫌でした。
コツコツ貯めた自分の資産が、パートナーによって減ることをめちゃくちゃ恐れていました(笑)
2:食の価値観
私は食の好き嫌いが多いです。
だから、外食よりも家で食べる食事の方が好き。
外食するなら、苦手な食べ物が多い上にマナーにも気を遣うオシャレなお店よりも、気構えずに入って、確実に食べられる物がある、よく知ったチェーン店に行きたい。
それを理解してくれる人でないと無理だと思っていました。
3:ミニマリズム思考
上の2つに比べると「絶対に譲れない」というほどではないものの、ミニマリズムに目覚め「モノのない空間」を気に入ってからは、収集癖があるような人避けたいなと。
できるだけ物に執着がなく、スッキリとした空間やインテリアを好む人がいいなと思っていました。
奇跡的に出会えた「価値観ピッタリ」の人
以前少しお話ししましたが、私は結婚相談所で婚活していた時期があります。
当然、上記の価値観を重視しつつ相手を見極めたかったのですが、
・金銭感覚の話は、なかなかオープンに聞けない
・食事は気を使って「少しいいお店」に連れて行ってくれる
という状況で……
上辺の話を弾ませることはできても、「本当に知りたい価値観」の話に切り込むことができず、そうこうしているうちに人と会うのに疲れてしまい、婚活自体をやめてしまいました。
趣味繋がりで「ミニマリスト」と遭遇
婚活をやめ、「一生独身」を覚悟し始め、趣味に夢中になり、数年後。
趣味のクライミング繋がりで知り合った男性と、2人で食事する機会がありました。
グループで登りに行ったけど2人だけ翌日仕事があって早上がりし、帰る方向が同じだったから流れで「なんか食べてく?」となったのです。
そこで、何の話の流れか忘れたけど、彼から衝撃の発言が。
「俺、ミニマリストやねん。わかる?ミニマリスト」
ホントに衝撃すぎて前後の話は見事に全部覚えてません(笑)
お互いテンション上がって、意気投合
SNS上には数多く存在するミニマリスト。
だけど、リアルで出会ったのは初めてでした。
しかも、テレビも持ってないと言う。
こんな共通点ある?と、2人して大盛り上がり。
その後、クライミング以外でも食事をするようになり、食生活やライフスタイル、金銭感覚、人生の価値観など、共通点が続々と発覚し、その度2人で「こんな話し合う人初めてだ!」と笑い合ってました。
「こんな人、二度と現れない!」→交際へ
私の中で彼が唯一無二の存在になるまでそう時間はかからず、関係性が壊れることを恐れたけれども、交際を申し込み。
無事OKをもらい、半年ほど彼のマンションで半同棲をしたのち、正式にそちらへ移り住むことになりました。
同棲して身をもって知った、価値観が合うことの重要性
私は一時期一人暮らしをしていたけれど、出戻りして以降はずっと実家暮らし。
彼は就職すると同時期に一人暮らしを始め、同棲経験はなし。
お互い、価値観が同じと感じつつも、初めての「他人と暮らす生活」に多少なりとも不安を抱えていました。
そんな同棲生活は…
最高しかない
結論として、最高。
食事や生活リズム、洗濯掃除に至るまで、
「実の家族より不満なく暮らせる人がいるなんて…!」
と、毎日のように驚いています。
お互い、極端な無理をしたり、ストレスを抱えることなく快適に生活できています。
むしろ、QOL爆増まである(パートナーの本音は知らんけど、私は爆増)。
本当に、奇跡的な価値観の一致っぷりで、お互い独身で出会えたことに感謝。
詳細は伏せますが、お互い身内や友人から「変わり者同士出会えてよかったね」と言われるような価値観で生きてます(笑)
中でも、ミニマリスト思考は強かった
彼が住んでいたマンションは、同棲には不向きとされる1Kの間取り。
ここで大人2人が暮らす。
たぶん、普通の感性なら「狭い」となることでしょう。
だけど、お互いミニマリスト思考なので、家具が極端に少ない。
部屋にあるのは、ベッド、チェア、テーブルの3つだけで、全く狭さを感じません。
キッチンや洗面室に至っては、もともとあった収納家具ラックを処分し、よりコンパクトなものに変えました。
人が増えたのに、モノが減ると言う、逆転現象(笑)
クローゼット内も、お互い服を4〜5着しか持たないので、余裕の収まり。
これには彼も「女の子って、もっと化粧品とか服とか…モノが多いと思ってた…俺の方が多いから減らした方がいい気がしてきた」と驚いてました(笑)
余談:服のミニマム化について
私は会社の人にも友人にも彼にも、「いつも同じ服を着てる」と思われるのが嫌で、同棲を始めるまで衣類はそれなりに持ってました。
だけど彼は服に対してもミニマム思考で、いつも同じ服装。
そんな人間が他人の服装を気にするはずないなと思い、「私がいつも同じ服装でも気にしない?」と聞いてみたところ、予想通り「気にしたこともなかった」と返ってきたので少しずつ服を減らし始め、退職を機に服のミニマム化にも成功しました。
同じ価値観でも、意見が対立することもある
そんな感じで、同じ価値観を持ち、大概のことはうまくいっても、やっぱり意見が対立することもあります。
例えば、収納について。
彼は「見えなければそれでOK」だけど、私は「見えない部分も整理整頓したい」人。
そのために収納BOXを買うと「物を増やさないで」とクレームが飛んできます。
これは今でも衝突することがあるのだけど、お互い根底にあるのは「スッキリさせたい」という気持ち。
彼は、たとえ収納用品だったとしても「モノがある状態」をスッキリしていると感じない。
私は、たとえモノが少なくても、「乱雑に片付けた状態」をスッキリしていると感じない。
お互いの言い分が全くできないと言うことはないから、歩み寄って、妥協点も見つけられる。
違う価値観を持つもの同士よりも、理解し、妥協する過程が早く済むので、助かります。
「対立時、きちんと話し合って解決したい」「相手の気持ちも尊重したい」というのも、同じ価値観のひとつです。
まとめ:価値観の一致は、穏やかな暮らしへの近道
恋愛と違って、日常を共にする結婚や同棲では、「価値観の一致」が何よりも大切だと日々実感しています。
お金の感覚、食事や生活のスタイル、ものの持ち方……
どれも些細なことだけど、毎日のように関わってくるからこそ、小さなズレの積み重なりが、大きなストレスへと発展します。
逆に、価値観が合う人と暮らすと、驚くほどスムーズで心地よい暮らしが送れます。
無理して合わせる必要がなく、余計な気を使わなくていい。
本音を伝えても喧嘩にならないという安心感があるから、自然体のままで何でも言い合える。
もちろん、時には意見が食い違うこともあります。
だけど「根っこ」が近ければ、ぶつかっても歩み寄りやすい。
根っこから枝分かれした考え方に触れることで、理解の範囲を広げ、1人の時よりも柔軟な視点で物事を考えられるようにもなりました。
価値観がぴったり合う相手に出会えるかは、正直、運もあると思います。
でも、自分自身の価値観を明確にし、ブレることなく過ごしていれば、ベストなタイミングで最高の相手と知り合えるんじゃないかなと思います。
実際、私と彼も若い頃の価値観は何一つ一致していません。
互いにいろんな経験を積み、ブレない価値観が出来上がった今だからこそ一緒に暮らせているものの、今でなければお付き合いにすら至ってないと断言できます(笑)