私が前職で行っていた仕事のひとつにインスタ運用&SNS集客がありました。
インスタ運用を仕事として任されたことで、私は「お金を稼ぐ手段」としてインスタの力を強く意識するようになりました。
・インスタで〇〇万円稼げました
・インスタ投稿するだけで月7桁
・インスタ本気でやったら会社やめられた
そんなキラキラした投稿を目にするうちに、「私もできるかもしれない」と考え始めたんです。
そして実際に、インスタアフィリエイトを使った“楽に稼げる”仕組みを真剣に考えはじめました。
だけど、その先に待っていたのは
・「社会に貢献できるのか」
・「人を助けられるのか」
という問い。
この記事では、「人を騙してお金儲けしようとした話」を赤裸々に語りながら、そこから学んだ「好きなことをして生きていくための大切な視点」についてお伝えします。
SNS運用から見えた「楽に稼ぐ」誘惑
前職では、本来の業務と兼任してインスタ運用を行なっていました。
1日に取れる時間は最大でも3時間ほど。
正直、慣れるまでは毎日記事を作って更新するだけで精一杯です。
それでも担当している以上は結果を出したい。
フォロワーを増やしたいし投稿の質だってあげたい!と、自分なりに研究してプロフ世界観を整えたり、写真にこだわったりと創意工夫していた中、突然
・3ヶ月でフォロワー1万人まで伸ばせ
・できないわけがないんだから、やり方を考えろ
といった要求をされ、これまで積み上げてきたものを土足で踏み荒らし、破壊され、精神的に追い詰め続けられたことで、鬱状態に。
働ける精神状態ではなくなり退職を申し出ると、「好きなペースでやっていいから退職はやめてくれ」と引き止められ、仕事は一応続けることにしたものの、もうインスタを頑張る気持ちは残っていませんでした。
インスタで“夢のような暮らし”を見せる人たち
それでも、インスタ運用に携わっているうち、自称「インスタで楽に稼ぐ」フリーランスの投稿に、自然と目が向くようになっていきました。
「インスタで独立成功」
「投稿するだけで月7桁」
「自由な働き方が叶う」
仕事に疲れ果てた私に、これらの言葉はとても魅力的に映りました。
そして、次第に「私にだってできるのでは?」という気持ちを持つようになりました。
AIの普及で「非現実的」から「現実的」に
とはいえ私には投稿記事を作るスキルはあっても分析能力はない。
なので、インスタの記事作成代行はできても運用代行はできない。
会社の投稿作成で精一杯の中で、追加の作業をするのも物理的に無理。
なにより、知らない人や企業と個人で仕事をすると、トラブルが起こった時に対処できる自信がない。
そんな理由で、「インスタで楽に稼ぐ」なんて非現実的な考えだと思っていたですが……
ChatGPTの普及で「非現実」が「現実」に
このタイミングでChatGTPが爆発的に広まり始めたんです。
日に日にAI活用を解説する投稿が増え、
「AIを活用すれば、毎日3時間以上かかる『投稿内容を考え→記事を作り込み→装丁する』作業が1時間程度になる。それなら、できるかもしれない」
という気持ちがどんどん膨らんでいきみ¥、インスタで独立することを真剣に考え始めました。
AI×占いで稼ぐ
中でも、「これならいける!」と思ったのが「AI×占い」ジャンル。
ChatGPTを使って、12星座や血液型別の基本的な性格・恋愛傾向・仕事の考え方などについてまとめ、共感した人を
・「自分の性格についてもっと詳しく知りたい方はこちら」
・「悩みや不安を感じてる方はリンク先へ」
と占いサイトに誘導し、アフェリエイト収入を得る仕組みです。
占いは確立された分野で報酬単価が高いし、自作のイラストを使えばイラストカットの仕事獲得に繋がる可能性もある。
私自身が占い依存症気味だった過去を生かしてカウンセリングでマネタイズもできるなと考えました。
2冊の本がくれた目覚め
AI✖️占いで稼ぐ具体的な案がでてきたら、次に考えるのは「どうやって集客するか」ということ。
私のパートナーは個人事業主で、日々マーケティングについて勉強と実践を繰り返しています。
そのため、幸いなことに家にはマーケ本がたくさん。
それらを読んで、集客の勉強を始めました。
その中で出会った二冊の本が私の「お金を稼ぐこと」に対する考えを大きく変え、結果、占いで稼ぐことはやめました。
『一人社長ブランディング』著:小澤歩
一冊目は小澤歩さんの『一人社長ブランディング』。
1人社長やフリーランスが自分自身をブランド化することで、ビジネスを成功させるための具体的な方法を解説した本です。
競合との差別化を図るため、
・自分の強みを見つける方法
・理想の顧客に向けたメッセージ発信
・SNSやブログを活用した戦略的な集客法
などが紹介されています。
この本の中で、経営理念の考え方について説明している項目があって、そこにはこうに書かれています。
仕事をして稼ぐことは一つの目的ですが、その先に「最終的に社会にこういう貢献をしたい」という理念があることで、お客様に共感してもらうことができます
あなたは自分の仕事を通して何を成しとげ、社会にどのような貢献をしたいのでしょうか。
これを読んだ率直な感想。
「私は自分が『好きなことをして生きていく』ためのお金を稼ぐために占いアフェリエイトをはじめようとしている。そこに社会貢献という気持ちはない」
『ほしいを引き出す言葉の信号機の法則』著:堤藤成
そして追撃の2冊目、堤藤成さんの『ほしいを引き出す言葉の信号機の法則』。
人を動かす「言葉」の力を信号機の赤・黄・青にたとえて、相手の心に響く言葉の選び方をわかりやすく整理し、広告やSNS、日常のコミュニケーションで応用できる「売れる」「伝わる」言葉の使い方を具体例を交えて紹介している本です。
この本の中ではマーケティングについてのまとめとして下記のように述べられています。
どうやって人に「売る」か、ではなく、どうやって人を「うるおす」か、考え抜くこと。
そのためにまず「誰のどんな困りごとを、私は助けられるのだろう?」と考えること。
自分がしようとしてることは何?
占いに手をだす人たちは、少なからずなにか悩みを抱えています。
その人たちにアフェリ収入目的で、自分が利用したこともない、質の良し悪しもわからない占いサイトに誘導するのは悩める人からお金を巻き上げる行為なのではないか?
仮にこのアカウントが収益化に成功したとして、人から巻き上げたお金で楽しく生活できるのか?
私がやろうとしていることは、「困っている人に気休めの商品を売りつけて搾取する」ことで、何の社会貢献にもならないし、誰も助けてあげられない。
そう結論が出てしまったので、「占いで稼ぐ」案は捨てました。
私が目指す「好きなことをして生きる道」
そもそも私はインスタアフェリアイトで稼ぎたいわけじゃない。
「心を病んでまで会社に尽くしたくない」
「自分の好きなことを仕事にして自由に生きるパートナーが羨ましい」
「私も自分の好きなことをして生きたい」
これが、私の気持ちです。
だけど、好きなことをして生きるためには、生活に困らないだけのお金が必要……。
「お金を稼ぐこと」にとらわれ過ぎて、本当にやりたいことを見失っていました。
好きなことをして生きるための道筋
私が初めにすべきことは
・「好きなことをして社会貢献するにはどうしたらいいか」
・「私は誰のどんな困りごとを解決できるのか」
この2つを考え抜くこと。
そして、考えがまとまったら利益なんて考えずに「人をうるおしまくる」。
そうすれば、お金はあとからついてくる。
それが、私の目指すゴール「好きなことをして生きていく」への道筋。
漠然としていた「好きなことをして生きていく」というゴールに進む道筋を作ってくれた、2冊の著者には感謝しかありません。
ということで現在は
・「私の好きなこと」
・「私にしかできないこと」
・「そしてそれで社会に貢献すること」
これらを一本道に並べている最中です。
ハッキリ言って収益化への道のりは遠そうですが、占いアカウントで一発稼ごうとしていた日々よりも、今の方が遥かに楽しく未来を描けています。