職業訓練に来るのはどんな人?自己紹介タイムから見えた通学事情と年齢層まとめ

職業訓練校体験記
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・職業訓練校って、どんな人が来てるの?
・年齢層や雰囲気が気になる

そんな疑問を抱える方に向けて、Webサイト制作の職業訓練校に通っていた私が【自己紹介タイム】から推測した、訓練校に通ってる人のあれこれをお伝えします!

職業訓練校に通ってる人たちが知りたい!という方に、少しでもイメージが伝われば嬉しいです。

職業訓練校の自己紹介って何を話す?

大半の訓練校では、入校初日のオリエンテーションもしくは授業開始日の最初に、全員の前で自己紹介をする時間があります。

うちの学校では担任が「名前・出身地・前職・個人PR(趣味や目標など)を話してねー」って言ったので、みんなその通りに話しました(笑)。

各自1〜2分程度で簡潔に話してましたが、結構全員の話が印象に残ってます。
名前は覚えられなくても「〇〇の話した人だ」って記憶に残ってました。
それだけ個性的なクラスだったってことかな?

クラスメイトの年齢層・属性まとめ

私が通ったクラスは20代後半〜30代前半がボリュームゾーン。
次いで30代後半、残りが40代以上と20代前半って感じでした。

自己紹介で見えた「通学事情」の多様さ

自己紹介を聞いていると、通学事情も本当にさまざま。

・新卒ですぐ会社を辞めた人
・キャリアアップを目指して転職を考えている人
・体を壊して退職し、再スタートを目指す人
・結婚による引越しで、地元を離れてきた人
・子育てがひと段落して、社会復帰を目指す元専業主婦
・パートナーと死別して、第二の人生を歩み始めた方

みんなそれぞれに、「人生の転機」を迎えてこの場所に集まってきているんだなと感じました。

あと、大阪の学校だったんですけど、意外なことに「育ちは大阪だけど生まれは他県」って人が多くて。県外から通ってる人もいて、不思議な感じでした。

クラスの男女比と、意外だった前職事情

ネットで「Webサイト制作系の訓練は女性が多い」と見かけていましたが、実際、28人中6人が男性という割合で、やっぱり女性多めなクラスでした。

そして意外だったのが、前職がプログラミング系という人が何人かいたこと!

なぜ来たの?まさかの前職「プログラミング系」

職業訓練校は「就職するのに必要なスキルを身につける場所」なので、「前職プログラム系ならくる必要ないじゃん!」って思うんだけど、彼ら曰く

・「ECサイト管理してたからサイトの制作はできない」
・「プログラミングはできるけどデザイン作れない」

という感じで、「Webサイト業務の一部に携わってたけど全体は知らないから学びにきた」とのことでした。

どこでもいるのか話題になる「オタク系」

また、こういう場で一定数話題に上がる「オタク系の人はいるのか?」問題(問題?)。

正直、見るからにオタクっぽい雰囲気の人は2〜3人いました。
ただ、この疑問を抱える方が不安を感じるような、コミュ障などの不安要素はなく、普通に喋れるし、クラス内でも浮いたりすることなく仲良しグループができていました。

自己紹介の雰囲気から感じた、全員の共通点

自己紹介を聞いていて感じたのは、

「仕事にやりがいが見つけられなくて、自分がどんな仕事に就けるのか迷っていて、新しい道を探しに来ました」

みたいな、現状や将来に不安を抱えつつ、「この状況から早く脱出したい」と思ってる人が多いなという印象。

みんな人生の中で何かしら壁にぶつかったり、転機を迎えたりして、ここにたどり着いたんだな……というのが、伝わってきました。

「この空気で半年やっていける?」初日の正直な気持ち

それはさておき、年齢も境遇もバラバラな人間が集まり、しかも初日は

「話しかけてもいいの?いや、そもそも誰に話しかけたらいいの??」

という疑心暗鬼(?)で、生徒同士の雑談などもなく重たい空気が漂いまくる教室内。
なんなら帰りのエレベーターでも誰一人喋らないというおまけ付き。

「この空気感で4ヶ月大丈夫?」と、心配になる気持ちしかありませんでした。

でも授業が始まると、わからないところを隣に聞いたことや、グループディスカッションがきっかけになったりして、少しずつ話す機会が増え、自然と休憩中も雑談を交わすように。

最終的に和気あいあい……とまでは言えないけど、誰かしら雑談できる人ができて、グループワーク実習も気まずい班はなく、楽しく取り組めていました。

実は……途中で退校する人もいる

職業訓練校には、途中退校制度があります。
退校の理由は大きく分けて3種類。

1:就職が決まった場合は「就職退校」
2:出席日数不足による「強制退校」
3:個人的な事情…「自主退校」

1:就職が決まった場合は「就職退校」

訓練期間中でも定期的に担任から就職活動をするよう勧めがあります。
最初に「全課程終了せずに、どんどん就職退校してほしい」と言われるくらい。

で、実際に訓練校中に就活して内定が出て雇用が決まると「就職退校」という形で卒業前に学校を去ることになります。

ある意味、卒業よりも理想的な退校です。

2:出席日数不足による「強制退校」

職業訓練校は出席日数にとても厳しく、一般的に出席率が8割以下になると、強制退校処分となります。

いきなり退校になるのではなく、出席日数が足りなくなってくると担任から注意があるので、お気をつけください。

3:個人的な事情…「自主退校」

就職が決まったわけでもなく、出席日数が足りないわけでもなく、なんらかの事情で自主退校する方もいます。

家庭の事情だったり、学ぶ内容が思ってたのと違ったり、他にやりたいことができたり……

理由は人それぞれです。

逆に言えば、一度入ってしまっても、辞めたいと思えば辞めることができるってことです。

職業訓練校は一度入校してしまうと、どんな形で学校を去ることになっても、その後1年間は新たな訓練を受けることができません。入校する前に「辞めたい」と思ったら、入校辞退するほうが得策です。入校辞退で済んだ場合は、新たに他の訓練校の面接を受けたり、入校することができます。

私が在学中に見た退校パターン

私のクラスメイトには、すべての退校パターンがいました。
なので、途中退校は決して珍しいものではないんだと思います。

職業訓練校は、必ず全員が最後まで通うわけではない場所です。
でもそれは決して悪いことではなく、「それぞれのタイミングで、自分に合った次のステップに進む場所」なんだと、改めて感じました。

そしてこんなパターンも

また、訓練の後半に体調を崩して長期入院した方もいました。
その方は無事に復学して、大幅に遅れはあったものの、最後まで一緒に学び、修了証を手にしていました。

まとめ:職業訓練校は、普段の生活では出会えない人たちとの新たな交流の場

職業訓練校には、年齢も前職も、本当にさまざまな人たちが集まっていました。
完全に、普段の生活では知り合うことのなかった人たちとの新たな出会いの場です。

同じ職種を目指す仲間と就活情報を交換したり、異なる経歴を持つクラスメイトと励まし合ったり。
スキルを学ぶだけでなく、自然と新しいコミュニティが生まれるのも、職業訓練校ならではの魅力だと感じました。

これから職業訓練校に通う方には、スキル習得だけでなく、「人との出会い」というもう一つの財産も楽しんでほしいと思います。