職業訓練校に通って「Web制作は仕事にしない」と決めた理由

職業訓練校体験記
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職業訓練でWebサイト制作を学べば、Webサイト制作の仕事ができる。

そう考えて、Webサイト制作の職業訓練校の門を叩きました。
でも実際にWebサイト制作を学ぶ中で見えてきたのは

「この仕事、たぶん自分には向いてない」

という現実。
そして卒業後、仕事にしないと決めました。

この事実だけ切り取ると、「職業訓練校で学んだことは無駄だった」と思う人もいるかもしれません。
だけど私は、職業訓練校に行ったからこそ「向いてない」と判断し、職業の選択肢から外すこともできた。

だから、仕事にはできなかったけど、職業訓練校に通ってよかったと思っています。

職業訓練に行くか迷っている人や、
在学中で「この分野は向いてないかもしれない」「このままでいいのかな」と感じている人に、通い続けるか判断する材料として読んでもらえたら嬉しいです。

私がWebサイト制作を学んだ理由

私が職業訓練校でWebサイト制作を学ぼうと思った理由はこんな感じです。

・前職でSNSと自社サイトの運営/更新/管理を行っていた
・その流れで「もっと本格的にWebサイト制作をしたい」と思うようになった

・Webサイト制作の技術を身につければ、在宅ワークができると思った

学生時代に趣味でWebサイトを作って運営し、「将来Webデザイナーになりたいな」と思っていたこともあったので、今からでも挑戦してみようという気持ちもありました。
民間のスクールに通うことも考えましたが、お金をかけたくなかったので、無料で学べる職業訓練校を選びました。

職業訓練校で学んだことの詳細は別記事でまとめています。

職業訓練校で知った3種類の働き方

授業の中で、Webサイト制作には大きく分けて3種類の働き方があると教えてもらいました。

・Webサイト制作会社で働く
・インハウスデザイナーとして働く
・フリーランスとして働く

「Webデザイナー=制作会社勤務」というイメージしか持っていなかった私にとって、これは大きな発見で、「未経験で目指す職業は本当に知らないことだらけだな」と実感しました。

Webサイト制作会社で働く

Web制作会社での業務は、クライアント企業から案件を受託してサイト制作を行うクライアントワークが中心です。

さまざまな企業からWebサイト制作を受注し、打ち合わせや仕様書に沿ってデザイン・コーディングを行い納品し、必要があればアフターメンテナンスや、更新業務も請け負う。
案件ごとに色々なサイトが作るので、技術の幅が広がるし、毎回新鮮な面白さがある…という話でした。

・営業担当
・デザイナー
・コーダー
・ディレクター

こんな感じで、役割が分かれていることも多く、望む作業ができるかは会社や配属先の方針、もしくは自分の頑張り次第ということでした。

インハウスデザイナーとして働く

インハウスデザイナーとは、自社のWEBメディアを運営・管理してる人たちのことです。

・自社でWebサイトを作り、運営する部署がある
・制作や運営は外注し、その業者とのやりとりをする

といった働き方になります。

私の前職は後者に近く、サイト制作は外部に委託して更新と管理、追加ページの依頼などを担当していました。
外注先にこちらの意図が伝わらず思うような修正があがってこなかったり、他の業務をこなしつつの兼業だから満足いくまで取り組めない…
そういうのが積み重なって嫌になり、サイト制作に集中できる「Webサイト制作業」に就こうと思ったんですが、社内で専任業務として携われるならインハウスデザイナーが理想の働き方だなと思いました。

フリーランスとして働く

フリーランスは、企業や個人から案件を受注して、スケジュール管理から制作・納品まですべてこなす働き方。
自由度が高い反面、営業活動・価格交渉・納期管理など、自己責任の範囲も広がります。

Webサイト制作会社とインハウスデザイナーの説明を聞いた後だと、制作経験も実績もない未経験者が「Webサイト制作を学んだ」というだけでフリーランスを目指すのは現実的ではないなと感じました。

「Web制作を仕事にしない」と判断した3つの理由

ブログのタイトルにもなっているように、私が目標にしているのは「好きなことをして生きていく」人生です。

当然、仕事も「好きだ」と思えることを選びたい。
それを基準にした時、Webサイト制作は「好き」ではなかった。
長く続けたい仕事と思えなかったので、仕事にしないと決めました。

以下は誰にでも当てはまる基準ではありませんが、「仕事で人生をすり減らしたくない」と思う人には、使える基準かなと思います。

理解できても、やりたくない

Webサイト制作の中で、サイトデザインを考える作業は好きでした。
でも、それを実際に形にするためのコーディングとプログラミング作業が嫌すぎた。

・JavaScriptとPHP構文を解読したくない
・かといって、コピペで対応しきれるものではない

理解できない訳じゃないんです。

足し算で例えるなら、「1+1」なら見た瞬間にわかるからいいんです。
でも、「168264+9806544」は、計算しなければわからなくて、面倒で嫌になる。

コーディングもプログラミングも複雑になると面倒でやりたくない。
その時点で「好き」とはかけ離れていて、仕事にはできないと感じました。

どこまでも気分が沈む

コーディングとプログラミングには、動作確認の作業がついてきます。
そしてこれ、細かいバグ修正が多すぎる。

完璧だと思っても、どこかでバグってる。
直しても直しても、どこかでバグってる。
プログラミング実習の後半は、一日中ため息をつきながらバグと戦う、気が重い毎日でした。

憂鬱な毎日から抜け出すために仕事を辞めたのに、また憂鬱になる仕事をするのか?
答えはNOです。
この時点で、プログラミングは絶対に仕事にしないと心に誓いました。

身体に支障をきたす

決定打となったのが、肩の痛み。

一日中パソコン作業を続けていたからか、ある日、肩に感じたことのない激痛を発症しました。

「仕事にしたら一生激痛に悩まされるかもしれない。絶対仕事にしたくない」

心からそう思いました。

ちなみに、クラスメイトの中にはモニター作業が原因で体調を崩し、入院した人もいました。
人によっては、身体への負担がかなり大きい仕事だと感じました。

それでも職業訓練に通ってよかった理由

というわけで、私の「Webサイト制作を仕事にする」という未来は、3ヶ月目の途中で消えました。

・じゃぁ、最後まで通ったのは時間の無駄だったのでは?
・Webサイト制作業に就こうとしたこと自体が失敗だったのでは?

そう思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

「好き」と「嫌い」を知ることができた

繰り返しになりますが、実装作業は嫌いだし仕事にしたくありません。

だけど、デザインの部分は好き。
だからもし、「デザインだけでOK」と契約できれば、仕事にすることができるのです。

割り切って、「Webサイトデザインのみ承ります」と声を上げれば仕事になるかもしれない。
作業的には業務全体の半分になるから、フリーでやっていく難易度も半減する。

「Webサイト制作業に就く場合の、働き方が明確になった」という点では大収穫です。

最後までやり切ったからこそ、判断できた

もし独学で学んでいたら、途中で理解できず投げ出していたと思います。
「向いてない」と確信するのではなく、「やってみたいけど、独学では学べなかったからなぁ」と、今でも心残りを抱えたまま過ごしていたかもしれません。

でも、職業訓練校でカリキュラムを最後までやりきったからこそ、「向いているかどうか」判断できたし、未練も心残りもなく「仕事にしない」と決めることができました。

まとめ:職業訓練校はスキルを学ぶだけの場所じゃない

私は職業訓練校に通ったことで、

・目指す職業は、イメージだけでなくリアリティを持って考えること
・「好き&やってみたい気持ち」と「向いている」は別問題

この2つを、身をもって理解しました。

もし、いきなりWebサイト制作関連の仕事に就職していたら……
「未経験だけど雇ってもらえたし頑張ろう」と無理して頑張り続け、ストレスや体調不良で悩んでいたかもしれません。

職業訓練校へ通ったからこそ、「仕事にしたときに続けられるのか?」ということを、想像でなく現実問題として考え、判断することができました。

職業訓練校は、スキルを身につけて就職するためだけの場所じゃない。
憧れや目標を、「仕事として続ける現実」を知った上で、手放すための場所でもある。

そういう意味で、私は職業訓練校に通って本当によかったと思っています。