【体験談から考察】職業訓練校に向いている人・向いていない人とは?

職業訓練校体験記
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職業訓練校は、誰でも通えるチャンスがある場所ですが、実際に通ってみると「向いている人」と「向いていない人」がいると感じました。

そこで、この記事では、学校でカリキュラムを受けた体験をもとに

・訓練校に向いている人
・訓練校に向いてない人

それぞれ特徴をまとめて、解説しています。

これから訓練校に通おうか悩んでいる方にとって、自分に合うかどうか考えるヒントになれば嬉しいです。

職業訓練校に向いている人の特徴3選

職業訓練校に向いている人の特徴は

1:目的意識がある人
2:訓練校をベースに、自主学習ができる人
3:コミュニケーション能力が高い人

1:目的意識がある人

・なぜ通うのか
・何を学びたいのか

これがはっきりしている人は、強いです。
授業を受けるだけでなく、授業外でも、「わからないこと・知りたいこと」はガンガン講師に聞きに行くし、自主学習も怠らない。結果としてスキル習得スピードも速くなります。

職業訓練校に通う人に限らず、自分がやりたいことが明確な人は、何をしても強いし、伸びます。

2:訓練校をベースに、自主学習ができる人

Webサイト制作のカリキュラムを受けると、Webサイトが作れるようになります。

ただ、授業で習うのは、主にサイトを作る「コーディング作業」。
「どんなサイトを作るか」考える、デザイン部分に関しては、お手本となるWebサイトが載った冊子やサイトを紹介されて、「こんなデザインがあるから、自分でも見て覚えてね」って感じで、完全に個人任せです。

授業では扱わないデザインセンスは、自分で補強しないと身につきません。
「これは授業で間に合うけどこれは自習が必要だ」という判断ができ、実行に移せる。

訓練校に通うには、そういった自主学習スキルもある程度必要だなと感じました。

3:コミュニケーション能力が高い人

私は訓練校時代、ぼっち生徒でした。

ということで、友達作りにおけるコミュニケーション能力は必須ではありませんが、授業内ではグループワークやディスカッションもあるため、最低限のコミュニケーションが求められます。

特にグループワークでは、グループ全体で協力して「お互いの弱点をカバーして強みを伸ばす」といった制作方法ができれば、個々の実力以上の作品を作り上げることができます。

コミュ力が高ければ、講師はもちろん自分よりレベルの高いクラスメイトにもわからないことを教わったり、課題だけでなく就活の情報交換もできるので、就職にも役立ちます。
同じ業界で働くことになれば、「業界仲間」として横のつながりも持てます。

コミュ力が高い人は、実力以上のものを引き出せるポテンシャルが高いと思います。

職業訓練校に向いていない人の特徴4選

逆に、訓練校に向いてないと思う人の特徴がこちら。

1:目的が曖昧なまま入校する
2:受け身な姿勢の人
3:短期間で劇的なスキルアップを期待する人
4:人間関係に極端にストレスを感じる人

1:目的が曖昧なまま入校する人

・失業中だから、なんとなく
・人気がありそうだから、とりあえず

そういった理由で入校すると、途中でモチベーションが下がる可能性があります。

訓練校で習うのは基礎中の基礎。
目に見えて爆発的に成長する!といった授業内容ではありません。

そこに、元々の意識の低さが加わると「こんなのが就職の役に立つの?」「この業界興味わかないし無理かも」という意識ばかり先行して、カリキュラムを終えたときには自分が身につけたものの価値に気付かず「時間を無駄にしたな」で終わってしまうかも。

目標がないと、せっかくの訓練期間を活かしきれないと私は思います。

2:受け身な姿勢の人

授業で「教えてもらう」のを待っているだけだと、習得スピードはどうしても遅くなります。
疑問があれば自分から質問する、わからなければ自分で調べる、という主体性がないと、周囲との差が開きやすいです。

そして、受け身な人ほど周囲との差を気にしがち。

Webサイト制作のカリキュラムでは、グループワークと個人課題を通して、周囲との差をハッキリと目にすることになります。

トップグループとの差に「同じことを習ってるのになんでこんなに差が出るんだろう。私には向いてなかったのかも」と、自信をなくしてそこまで、という結果になりかねません。

3:短期間で劇的なスキルアップを期待する人

職業訓練校で習うのは、基礎中の基礎。
短期間でプロレベルになれる場所ではなく、「短期間でプロへの第一歩を踏み出せる基礎を身につける」場所です。

人にとっては「これくらい自主学習で理解できる」と思うことだって、授業で反復練習します。
そうなると、授業に出るのが面倒で「ここは家でもできるから」と、休みがちに。
そして、いつの間にか授業範囲が自分の「基礎は理解できた」範囲を超え、「面白くない」状態になり、やっぱり休みがちに。

派手な成長感がない基礎の反復練習でも頑張れる人でないと、職業学校には向いてません。

4:人間関係に極端にストレスを感じる人

最低限のグループワークや共同作業は避けられません。
技術系の実習だと、集中して共同作業に取り組めなければ、重大な事故につながりかねません。

必要以上に仲良くする必要はないけれど、必要最低限のコミュニケーションもストレスに感じるのなら、学校生活は苦痛だと思います。

向き不向きよりも大事なこと

ここまで向き・不向きをまとめましたが、大切なのは「訓練校に通ったあと、どう活かすか」です。

向いていなくても、工夫すれば十分に成果は出せる。

逆に向いていても、努力しなければ結果は出ない。

完璧に「向いている人」なんて存在しません。
少しでも「やってみたい」「学びたい」という気持ちがあり、一歩踏み出したなら、「その結果を経験値として活かすこと」。

これが、何より重要なことです。

私は訓練中に「自分はWebサイト制作が絶望的に向いてない」と気づきました。
完全に進路から「Webサイト制作」が消えたけど、「向いてないなりに仕事にできる方法はないのか?」「自分が身につけられる範囲で仕事に活かす方法は?」「Webサイト制作業以外で活かす方法は?」といったことを考えながらカリキュラムを終え、この気づきも含めて、実に身のある訓練期間を過ごすことができたと断言できます。

まとめ

職業訓練校には確かに向き・不向きはありますが、それだけで進路を決めつける必要はありません。

「向いてない」と感じても、意識や工夫次第で十分に学びを得ることができます。

一歩踏み出してみる価値はきっとありますよ!