先日、給与口座に退職金が振り込まれました。
退職金は大企業の人が定年退職のときに受け取るお金だと思ってたので、地元の小さな会社で5年働いただけの私にも支給されたことに、正直びっくり。
退職金受け取りって会社を辞めない限り経験できないし、人生でそう何度も経験するものでもないから、いざその時が来ても、どうすればいいのかわからない人も多いんじゃないかと思います。
ということで今回は、私が実際に退職金を受け取るまでにやった手続きや気づいたこと、地味に面倒だったこと、リアルにまとめてみました。
初めて退職金を受け取る方にとって、何か一つでも参考になることがあれば嬉しいです。
はじめに:退職金とは?
退職金とは、会社を退職する際に、これまでの勤務への感謝として支払われるお金です。
「定年退職のときにもらうもの」というイメージが強いですが、私のように転職などの理由で退職した場合でも、条件を満たしていれば受け取れることがあります。
退職金制度は義務ではない
ただし、退職金制度の導入は法律で義務づけられているものではありません。
つまり、退職金が出るかどうかは会社の方針次第。制度そのものがない会社もあります。
また、制度があっても「勤続年数が○年以上でないと支給対象にならない」「正社員のみ対象」といったように、就業規則に条件が定められているケースも多いです。
「退職金が出るかどうか」は、入社前に確認しておくと安心。
求人票や雇用契約書、就業規則の「退職金」に関する記載をしっかりチェックしておきましょう。
退職金の額は?
退職金の金額は、勤続年数・会社の規模・社内の規定などによってさまざま。
なので、一概に「〇〇円くらいです」とは言えませんが、「退職金 計算」で検索すれば退職金額をシミュレーションしてくれるサイトがたくさん見つかります。
ざっくりとした目安を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください!
ちなみに私の場合、シミュレーターで計算したときは50万円くらいもらえる予想だったのに実際の振込額は30万円ちょっと。「なければないでいい」と思ってたので30万もらえたら十分ありがたいはずなのに、計算したことで20万損した気分になりました…計算するんじゃなかった。笑。
退職金の受け取り方
そんなこんなで退職して数日後。
会社から離職票と一緒に「退職金請求書」という書類が届きました。
離職票はこれまでに何度も受け取ってきたけれど、退職金請求書なんて見たことも聞いたこともなく…
頭の中は「これは何?」「どうしたらいいの?」という疑問と不安でいっぱい。
ですが、その書類に書かれていた
・中小企業退職金共済事業本部
・詳しい要検討につきましては中退共ホームページでご確認ください
という文章を手がかりに調べを進めた結果、「私の退職金は中小企業退職金共済を通じて支給されるんだ」ということがわかりました。
退職金は「中小企業退職金共済」から支払われた
このとき調べて初めて知ったのですが、私の勤めていた会社は中小企業退職金共済(以下、中退共)に加入していたようです。
中退共とは、国が運営する「中小企業向けの退職金制度」で、会社が毎月掛金を支払い、退職時にその積立分が従業員に支給される仕組み。
退職者は会社から届く「退職金請求書」に必要事項を記入し、必要書類を添えて中退共の事業本部へ郵送します。
すると、1ヶ月ほどで指定口座に退職金が振り込まれる…という流れでした。
そのほかの退職金の支払われ方
退職金の支給方法は中退共だけではなく、会社によって本当にさまざま。
たとえば…
・会社独自の制度で直接振込での支給
・企業年金(確定給付・確定拠出)を利用した支給
・分割払いや年金形式での支給
・まさかの現金一括手渡し支給もあるかも!?
「うちの会社、退職金は出るらしいけど、どう受け取るんだろう?」と気になったら、退職前に人事や就業規則で確認しておくことを強くおすすめします!
地味に大変だった!必要書類のあれこれ
中退共に退職金申請するために、以下の書類が必要でした。
・マイナンバー記載の住民票
・本人確認書類のコピー
・退職金振込口座の通帳コピー
この中で手間取ったのが、振込口座の通帳コピー。
私は銀行口座を全てWeb管理にしているので紙の通帳を持っておらず。
その場合は銀行窓口まで行き、申請書類に口座確認印というものを押印してもらう必要があり…
利用口座は全て過去に作ったもので、今住んでいる場所からは遠い支店ばかり。印鑑をもらうためだけに出向くのがめちゃくちゃ面倒くさい…。
かといってこれだけのために新しく口座を作る気にもなれず、延ばし延ばしにしながら退職後2ヶ月経って、ようやく銀行まで印鑑をもらいに行き、申請することができました。
書類自体は多くないけど、用意するのが面倒で時間を奪われる可能性があるので、早めに準備しておくと安心です。
【実録】ブラック気味の会社で退職金の確認が取れるまで
さて、結果的に私は退職金を受け取っているのですが。
私が勤めていたのは、すこーーーしだけブラック寄りの会社。
退職金制度があるとは聞いていたものの、先に退職していった方々との接点もなく、退職直前の私は「本当に支給されるのかな?」と、半信半疑でモヤモヤしたまま退職日が近づいてくる…そんな状況でした。
とはいえ勤続年数は5年ぽっち。「もらえたらラッキー。なければないでいいや」とも考えてたから、ほんとに全然会社に期待してなかったんだなって、今になって思います(笑)
総務に聞いてみたら、あっさり説明があった
正社員として退職するのは初めてだった私。
「会社に返却するものや必要な手続きがあるのかな?」と、退職日の1ヶ月ほど前に総務課に聞きにいったところ、
「特に手続きとかはないけど、退職金については退職後に書類を送るから、それを自分で提出してね」
という説明があり…。
この一言で退職金をもらえることが確定!
その足で、仲の良かった先輩に「うちの会社、退職金ちゃんと出ますよっ♪」と報告しにいったのを覚えてます(笑)。
退職金が振り込まれるまでの期間
提出した書類に不備がなければ、申請後およそ2週間ほどで退職金の明細書が届き、
その後、約1ヶ月ほどで指定口座に退職金が入金されます。
「退職金に明細がある」なんて知らなかったので、明細書が届いた時はびっくりしました。
明細をちゃんと見なかった私が感じたモヤモヤ
ここからはちょっと余談…
というか、先に書いたシミュレーションした額と違う件について。
私は正直、かなり金銭感覚がガバガバなタイプ。
貯金や貯蓄はしっかりするけど、家計については「入ってくる額と出ていく額を見て赤字にならなければOK」というザックリ管理スタイルです。
だから、明細が届いても詳細はスルーして入金額だけ見て満足してました。
明細はちゃんと確認しよう
でも、退職金の入金確認をした後、
「そういえば明細ってどんなことが書いてあったんだろう?」
と、遅遅ながら気になり確認したところ…
・掛け金が年々減っている
・入社年でも退社年でもないのに12ヶ月分の掛け金がない年がある
などといった「なんで?」という項目がチラホラ…。
これが事前シミュレーションでは50万だったのに実際には30万しかなかった理由なのかな?とも。
中退共に問い合わせれば詳細がわかってスッキリするし、もし何かしら誤魔化されて減額してるなら差額を支払ってもらえる可能性もあるんだろうけど…
ぶっちゃけ実に面倒で放置してます。
皆さんには私の体験を生かし、退職金明細が届いたら早めに詳細を確認して、疑問があればすぐに問い合わせてもらいたいと思っています。
【2025年2月 追記】
明細が届いた数日後、12月中に指定口座に退職金が振り込まれていました。金額について疑問が残るものの、連絡するか悩んでるうちに年が明けてしまい…。
受け取ってから1ヶ月が過ぎ完全にタイミング逃した感があるので、「これはもう仮に少なかったとして無知な自分への勉強代だ」と思うことにしました。
額が100万単位ならともかく十数万だし、まぁいいかなと。
まとめ:退職金をもらうために覚えておきたいこと
退職金を受け取るためには、退職前(もしくは就職前)に以下のポイントを確認しておくと安心!
・会社に退職金制度があるか
・どこからどうやって支給されるのか
・受け取るための条件や必要な手続き、書類の有無
・振込時期の目安や明細内容のチェック方法
「退職金って大企業の話でしょ?」「中小企業でも出るの?」なんて思っていた私だけど、ちゃんと調べて手続きをして、ブラック気味な会社からしっかり退職金を受け取りました。
「退職金制度がある=自動的にもらえる」わけではなく、
自分で動く必要がある部分も多いというのが、実際に体験してみて感じたところです。
あともう一つ、明細はちゃんと見る!(笑)
私のように「なんか額が違う…?」と後からモヤモヤしないように、明細が届いたら早めに確認&気になることは問い合わせをしておくのがベストです。
この記事が「退職金って、ちゃんともらえるんだ」という小さな安心につながりますように!